腰が痛い方に、よく聞くことがあります
腰が最近痛いという患者さんに、施術中こんな質問をすることがあります。
「しゃがむ時や中腰になる時、下腹部に力を入れていますか?」
すると、
「わからないです」
「そんなこと意識したことないです」
という答えが返ってくることがほとんどです。
実は普段何気なく行っている「しゃがむ」「物を拾う」「中腰になる」といった動作でも、体の使い方によって腰への負担は変わってきます。
下腹部を軽く締めてみてください
患者さんには、まず実際に試してもらいます。
おへその少し下あたりを意識して、
「下腹部を軽く締めてみてください」
とお伝えします。
そして、その状態で体を動かしてもらい、
「さっきと比べて体が安定しませんか?」
と聞いてみると、
「安定します!」
「こっちの方が動きやすいです」
と変化を感じられる方も多くいらっしゃいます。
ポイントは、お腹を力いっぱい固めることではありません。
おへその下を軽く締める、あるいは軽くお腹を引き込むような感覚で十分です。
なぜ下腹部を意識すると安定するの?
下腹部を軽く締めることで、腹横筋などのお腹まわりの筋肉が働きやすくなります。
さらに体幹の筋肉が協調して働くことで、体を支えやすくなり、腰や骨盤周辺も安定しやすくなります。
そのため、何も意識せずに動く場合と比べて、腰に負担のかかる動作を行いやすくなることがあります。
ここで大切なのは、
「下腹部に力を入れれば腰痛が治る」
という話ではないということです。
腰痛にはさまざまな原因があります。
あくまで今回お伝えしているのは、日常生活で腰への負担を減らすための「体の使い方」の一つです。
こんな時に意識してみてください
例えば日常生活では、
・床の物を拾う時
・しゃがむ時
・荷物を持ち上げる時
・中腰で作業する時
・掃除をする時
・洗濯物を扱う時
などがあります。
こういった動作をしてからお腹に力を入れるのではなく、
「これから腰を使うぞ」という動作の前に、下腹部を軽く締めておく。
これがポイントです。
私は患者さんにも「動くための準備として、先にお腹を軽く締めてください」とお伝えしています。
力を入れすぎないことも大切です
「お腹に力を入れる」と聞くと、
「思いっきり腹筋を固めた方がいいの?」
と思われるかもしれません。
しかし、日常動作ではそこまで力む必要はありません。
力いっぱい固めてしまうと体全体が動かしにくくなりますし、息を止めながら力むのもおすすめしません。
自然に呼吸をしながら、下腹部を軽く締める。
まずはこのくらいから試してみてください。
私自身も自然とするようになりました
実は私自身、これまで腰痛を何度も経験してきました。
そのため、
「どうすれば腰への負担を減らせるだろう?」
ということを、自分自身の体でも考えるようになりました。
また、私は趣味で登山をしています。
山では平坦な場所ばかりではなく、不安定な足場や岩場などで体を支えなければならない場面がたくさんあります。
そういった経験もあって、今ではしゃがんだり無理な体勢を取ったりする時には、意識しなくても自然と下腹部に力が入るようになっています。
もちろん登山をすれば腰痛予防になる、という話ではありません。
ただ、自分自身の経験からも、体を安定させてから動くことの大切さを感じています。
だからこそ、腰痛で来院される患者さんにも「普段どうやって体を使っているのか?」という部分までお話しするようにしています。
腰痛は「普段の体の使い方」も大切です
腰が痛くなった時に治療することはもちろん大切です。
しかし、施術を受けて楽になっても、毎日の生活で腰に負担のかかる体の使い方を繰り返していれば、再び症状が出てしまうこともあります。
だから恵整骨院では、痛みのある部分だけを見るのではなく、
「どうすれば普段の生活で腰への負担を減らせるのか」
という体の使い方についてもお伝えしています。
まずは今日から、
「腰を使う前に、下腹部を軽く締める」
これを一度試してみてください


















